見上げた桜はいつも満開だよ

スタッフのつぶやき 2019/4/23

ゴルフ場の桜並木が今年もきれいです。

足元では野山の花たちも咲き始めました。

ショウジョウバカマという花です。
へんな名前!と思われるかも知れません。

漢字で書くと、猩々袴。
能などの古典芸能に登場する猿の妖怪のことです。
花を顔に見立てて赤い顔が猿のよう、地を這う長い葉が袴のようだということから、袴をはいた猩々で、ショウジョウバカマと名づけられました。
この地域、新潟県の山間部ではごく普通に見られる植物です。
ここ当間も例外ではなく敷地内のあちらこちらで、きれいな花を咲かせています。
春早く咲く赤紫色の花と言うと、カタクリが有名ですが、残念ながらここ当間では一面に咲くカタクリを見ることができません。
当間から少し離れた場所ではごく普通に見られるのですが、なぜ近隣地域では普通に見られるカタクリが当間では見られないのか。
理由は良くわかりません。(私は地質の関係ではないかと思っています。)

やっぱり人気があるのはカタクリのほうで、プログラムで植物をご案内するとき、ショウジョウバカマくらいしかなくてなんだか申し訳ございません、という感じなのですが、植物好きのお客様からは意外と喜んでいただいています。
実は、このショウジョウバカマ、雪国に多い植物で、どこにでも普通にあるというわけではないらしいのです。
この地で生まれ育った私には珍しくもなんともない花なのですが、雪が降らない地方の人には珍しい植物らしいと知ったのは最近になってからです。
見くびっててごめんなさい。

花が茎の先に球状に咲く様子はネギに似ています。花がピンク色のネギ、というとイメージしやすいかも知れません。
以前はショウジョウバカマとネギは同じユリ科に分類されていました。
最近、植物だけでなくあらゆる生物を昔ながらの分類方法から、DNA解析による新しい分類体系に変えていこうというようになり、ショウジョウバカマとネギは同じ仲間ではないということになってしまいました。
ちなみにネギはヒガンバナ科、ショウジョウバカマはメランチウム科(何だそれ)。
最新の図鑑ではそうなっています。
もともと、ユリ科つまりユリの仲間と言われても、これがユリ?と言う感じだったのですが、メランチウム云々よりはまだ良かったような…。
個人の見解です。

カタクリもそうなのですが、赤紫色の花、というのはなかなか曲者で、まあ紫だよね、という範囲でいろいろな色のバリエーションがあります。
(デジカメも苦手な色ですしね)
当間で見られる他の赤紫色の花は、イワウチワ、オオイワカガミ、タニウツギ(これは樹木)などがありますが、それぞれ濃い赤紫からピンク、白色までいろいろな花色が見られます。
ホテルの周りに植えてある花々もとてもきれいですが、ぜひポポラのプログラムに参加して、いろいろな野山の生きものたちと触れ合っていただきたいと思います。
(せっかくきれいな花がたくさん咲いているのに、もったいないですしね。)

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